今日ご紹介する曲はアルバム全曲中の中にあって、しっとりとしたメローな雰囲気を持つSweet Soul Number 。まさにこのところの天気のような雨の日に合うのではないでしょうか?
イントロからもしかしたらちょっと違和感を感じる人もいるかもしれませんが、メロディー(譜例1)が通常の4/4拍子ではなく、4/4拍子と5/4拍子が交互に並ぶというユニークな作りになっています。
(譜例1)
クリックするとSample音源にリンクします |
いわゆる変拍子(7/4拍子とか)の曲とも違い、小節ごとに拍子が変わるので、実際演奏してうまくグルーブできるのかという懸念は多少はありました。
ですが、そこはさすがQ.A.S.B.メンバーのみなさん、最初のリハーサルでは数回躓いただけで、曲の最後まで通せたのと、3回目くらいのリハーサルでは全貌が見えた感はありました。
静かな主テーマに対してテンションコードを多用したやや高揚感のある副テーマ(譜例2)は聴かせどころになってます。
(譜例2)
クリックするとSample音源にリンクします |
最後は主テーマと同じコード進行ですがここでは安定した通常の4/4拍子でホーンリフレインを中心にヴォーカルが絡む展開です(譜例3)。いつまでも聴いていたくなるような印象が出せたら意図通りというところでしょうか。
(譜例3)
クリックするとSample音源にリンクします |
(他の楽曲もそうですが)この曲は特にアレンジ次第では1990年~2000年代R&Bみたいにもなってしまうので音の選択が胆でした。中でも気を使ったのはベースの音作りとアーティキュレーション。あとアーティキュレーションと言えば、イントロでホーンの単音リフレインの演奏は結構難儀します。
マスタリングの時もエンジニアの吉川さんから最初に提示された版は、低音域がブーミーな、もろにディアンジェロ的なものでちょっと戸惑いましたが(笑)、意図を説明したところすぐに修正していただき1970年代後半のフリーソウルになりました。
そんな感じで深まる秋に是非聴いてもらいたい曲です!
ではまた来週〜
0 件のコメント:
コメントを投稿